ナイトブラは妊娠中や授乳中もつけた方がいい?

 

女性の身体は妊娠するとお腹が大きくなりますが、それとともに、赤ちゃんに母乳をあげるためのホルモンの影響でバストも徐々に大きくなっていきます。

 

女性の身体は妊娠〜出産するまでにも大きく変化しますが、産後も大きく変化します。特にバストは授乳期と卒乳後にもサイズが大きく変化します。

 

このような妊娠〜出産後で授乳期のバストサイズの変化があっても着けやすいのが、伸縮性が強い生地を使っている「ナイトブラ」です。

 

 

妊娠・出産・授乳によって負担がかかるクーパー靭帯

 

女性の美しいバストに大きく関係するクーパー靭帯は、乳腺と筋肉、皮膚をつないでいるコラーゲン組織の束のことをいいます。
網状ですき間を埋めるように存在しており、乳腺組織や脂肪組織を支えることで、バストを上向きに保つことができています。

 

バストはクーパー靭帯によって支えられることでハリや弾力を保つことができていますが、バストにかかる重力などの負担によって、伸びたり切れたりしやすい組織でもあります。

 

 

妊娠・出産をすると赤ちゃんに母乳を与えるために女性ホルモンが活性化して、個人差はありますが妊娠2ヵ月頃から乳腺が発達していき、7ヵ月頃〜臨月までにはバストサイズが2〜3カップほど大きくなり重くなります

 

妊娠や出産によってバストが大きくなると、その分重量も増えるため、重力によってクーパー靭帯への負担が増えてしまい、伸びたり切れたりしやすくなります。
そして、一度損傷を負ったクーパー靭帯は、元の状態には戻すことができません。

 

そのため、この妊娠・出産の時期にバストになるべく負担をかけないようにバストケアをしてクーパー靭帯を守ることで、卒乳後にバストが小さくなったり、ハリがなく垂れてしまったりするのを最小限に抑えることができます。

 

変わりやすい妊娠期や授乳期のバストを支えるナイトブラ

授乳後にもきれいなバストラインを保つために、バストの大きさや形が急激に変化する妊娠中だからこそ、しっかりとバストを支えることが重要になってきます。

 

そもそもナイトブラは、寝ているときやリラックスしたいときの体の動きに合わせて、バストのお肉の横流れや形が崩れるのを防ぐように作られています。

 

 

育乳などバストアップにも効果があると言われていますが、ナイトブラそのものにバストを大きくするという効果はありません。

 

ナイトブラは、寝るときにバストが上下や左右などに流れるのを防ぐことで、バストのハリに大きく関係するクーパー靭帯を守ったり、バストへ必要な栄養が届きやすくなったりする効果があるため、バストケアにはおすすめのアイテムです。

 

さらに、ナイトブラに使用されている素材は、リラックスがしやすいような伸縮性のある生地で作られており、コットンやシルクなどの天然素材が使用されたナイトブラもあります。

 

 

ナイトブラは伸縮性が高いので、妊娠中や授乳中の女性ホルモンの影響で2〜3カップほど大きくなったバストサイズの変化にも対応できるため、無駄な出費を抑えながらもバストケアもすることができます。

 

また、お腹が大きくなる臨月や、赤ちゃんのお世話などで体力を使う産後は、できるだけ身体を休めることが大切です。
そのときに横になることも増えてくるので、大きくなったバストの重みでクーパー靭帯が伸びたり切れたりしないように、伸縮性のあるナイトブラを着用してバストを守る必要があります。

 

妊娠期のナイトブラを選ぶポイント

 

妊娠中は産後に母乳を出すために、女性ホルモンが活性化して乳腺が発達して、バストの下半分から脇にかけての部分が大きくなっていきます。

 

ナイトブラは通常のブラよりも伸縮性がありますが、妊娠すると急激なバストの変化があるため、サイズの合わないものや、締め付けが強いものをつけると、リンパの流れが悪くなり母乳が出にくくなることがあるため、妊娠している月によってサイズ選びが重要になってきます。

 

「サイズが変わってナイトブラを新しく購入するのはもったいない…」と思う方もいるかもしれませんが、先ほどもお話したとおり授乳後にもきれいなバストラインを保つためには、バストの大きさや形が急激に変化するこの時期こそ、しっかりとバストを支えることが重要になってきます。

 

妊娠がわかってから3〜5ヵ月目くらいまで

この時期のバストサイズは大きくなっても1カップほどです。
妊娠前からナイトブラをつけていた人は、この時期に同じものをつけてきついと感じる場合、自分に合うサイズのものを選び、快適に過ごせるものを購入した方がいいでしょう。

 

しかし、特に苦しさを感じないなら、これまで使用していたものをこの時期に使用しても問題ありません
アンダーサイズは変わらず、カップサイズが大きくなってきたときには、パッドを抜いて使用してみましょう。

 

妊娠がわかってから5〜10ヵ月目くらいまで

妊娠5ヵ月を過ぎてくると、バストのカップサイズはこれまでよりも約1カップ以上大きくなってきます。
妊娠10ヶ月の臨月になると、産後すぐに赤ちゃんに母乳を与えるために、約2カップほど大きくなります。

 

妊娠前に使用していたナイトブラがきつくなってきたなと感じたときには、これまでのサイズよりも1カップ大きく、アンダーサイズも大きくなった状態に対応できるナイトブラを選ぶことをおすすめします。

 

また、メーカーやブランドによりますが、公式ホームページに妊娠中の着用について「妊娠中もOK」の記載があるものもあります。
この場合もバストサイズが変わってきたときの適切なサイズのナイトブラを使用するようにしましょう。

 

授乳中に選ぶナイトブラのポイント

 

赤ちゃんに母乳をあげている間は、バストが張ったり萎んだりを繰り返すため、赤ちゃんのためだからある程度は仕方がないとはわかっていても、どうしてもクーパー靭帯が伸びやすくなります。

 

授乳中でもナイトブラをつけてバストケアをすることでクーパー靭帯を守り、卒乳後にバストが小さくなったり、ハリがなく垂れてしまったりするのを最小限に抑えることができます。

 

授乳中は、寝ているときにも授乳をしやすい授乳用のブラをつけている方が多いと思いますが、最近ではバストを固定しつつも授乳しやすいナイトブラも増えてきてきています。

 

しかし、妊娠中や産後すぐにつけることを推奨していないナイトブラもあるため、購入する前に店頭ならば店員さんに、ネットなどの場合には販売元に確認することをおすすめします。
どちらの場合にも購入前には現在のバストサイズを測って、自分に合ったサイズのものを購入しましょう

 

締めつけすぎないノンワイヤータイプ

授乳中のバストは通常のときよりも2サイズ程度大きくなるため、ワイヤーが入っているブラだと締めつけられてバストを圧迫してしまい、リンパの流れが悪くなってしまうため、ほどよい締めつけ感のあるナイトブラを選ぶようにしましょう。

 

 

バストを圧迫しているのが続いてリンパの流れが悪くなると、乳房にしこり、皮膚の発赤、痛み、熱感をともなうようになり、さらに全身の症状、発熱、悪寒、関節痛、頭痛、腋のリンパ節の腫れ等がみられる「乳腺炎」を引き起こしやすくなるので注意が必要です。

 

授乳しやすい構造でバストをスムーズに出せる

授乳中の期間は、赤ちゃんに1日に何度も母乳を飲ませるため、授乳をするときにバストが出しやすい構造になっているのかチェックすることが必要です。
授乳しやすいタイプのナイトブラならばそのまま授乳できるので、どのタイプが自分に合うのか選んでみましょう。

 

@ハーフトップタイプ
タンクトップのようになっていてバスト全体を覆えるもので、上部・下部の伸縮性が高いタイプだと無理なくバストを出すことができます。

 

Aフロントホックタイプ
ホック(留め金)が前側の中心についているので、前で開閉がしやすく授乳をするときにバストをすぐに出すことができ、授乳中の締めつけ感ありません。

 

Bカップ上部やアンダーの伸縮性が高いタイプ
優しくフィットする生地の伸びがいいものだとバストが出しやすくなります。

 

肌にやさしい素材を使用している

女性の身体はホルモンバランスの影響で肌が敏感になることがあります。
とくに授乳中などのデリケートな時期には、肌が敏感になって肌荒れを起こしやすくなっているため、授乳中にナイトブラを使用するときには、肌に優しい綿や保湿力のあるやわらかい素材がおすすめです。

 

カップサイズの正しい測り方

ブラジャーのサイズは「カップサイズ」と「アンダーバスト」で表示されており、トップバスト−アンダーバストのサイズ差がカップサイズです。

 

 

トップバスト バストの一番高い部分(乳首)
トップバストはブラジャーを着用した時の位置になるように、バストを持ち上げて測りましょう。
自分でバストを持ち上げることが難しい場合は、現在つけているブラジャーで着けごこちのよいブラジャーをつけた状態で、メジャーが床と並行になっているか鏡を見ながら測ってみてください。

 

アンダーバスト バストのふくらみのすぐ下の部分
鏡でバストを横から見て、バストとお腹の境目ギリギリの位置にメジャーが水平になるように測りましょう。

 

「トップバスト − アンダーバスト = カップサイズ」

 

【カップサイズ】
・Aカップ 約10.0cm
・Bカップ 約12.5cm
・Cカップ 約15.0cm
・Dカップ 約17.5cm
・Eカップ 約20.0cm
・Fカップ 約22.5cm
・Gカップ 約25.0cm
・Hカップ 約27.5cm
・Iカップ  約30.0cm

【アンダーバストサイズ】
・65(62.5〜67.5)
・70(67.5〜72.5)
・75(72.5〜77.5)
・80(77.5〜82.5)
・90(87.5〜92.5)
・95(92.5〜97.5)
・100(97.5〜102.5)
・105(102.5〜107.5)

 

選んだカップとアンダーサイズを組み合わせて自分のサイズを求めることができます。
(例)アンダーサイズ70p、トップサイズ79pの場合は「A70」です。

 

ナイトブラをつけているときに、締めつけられて苦しいなと思ったときにはサイズをきちんと測りなおして、その時の身体にぴったりと合ったサイズのナイトブラをつけるようにしましょう。

妊娠中・授乳中におすすめのナイトブラ5選!

 

 Viage(ヴィアージュ)

 

 

◆価格:3,278円(税込)〜
◆カラー:全17色
◆サイズ:S〜LL
◆素材:ナイロン87%、ポリウレタン13%
◆日中の使用:◯


就寝中の付け心地を追及したVIAGEビューティアップナイトブラは、レースやフリル、ワイヤーもホックもなくし不快な肌あたりをなくしたシンプルなナイトブラとして人気があります。
ゴム編みになっている素材が使用されているので非常に収縮性に優れ、あらゆる方向からバストにフィットします。
肌に密着した状態でストレスがないので、妊娠中や授乳中もバストを出しやすく使用することができます。

 

 

 

 リフティナイトブラ

 


◆価格:3,608円(税込)〜
◆カラー:全4色
◆サイズ:SS〜3L
◆素材:ナイロン、ポリウレタン、その他
◆日中の使用:◯


二重になったショルダーが寝返りのたびに揺れるバストを引き上げてきれいな形をキープ、背中は全面パワーネットが使用されているので、背中のはみ肉をスッキリさせます。ノンワイヤーで締めつけ感がないやさしいつけ心地なので、長時間つけていても窮屈になりません。
妊娠中や授乳中も着用OKのナイトブラですが、公式ホームページには着用するときには医師への相談をしてほしいと記載があります。

 

 

 

 ワコール ナイトアップブラ ドレッシィー

 

 

◆価格:4,950円(税込)
◆カラー:全3色
◆サイズ:B〜H
◆素材:綿、ナイロン、ポリウレタン
◆日中の使用:◯


レーシィでフェミニンなデザインのワコールのナイトアップブラ ドレッシィーは、ノンワイヤーなので産前だけではなく産後にも使用できます。左右が重なるようなカシュクール仕様で授乳しやすくなっています。
産前〜産後に変化するバストを、内蔵されたサポートシートでやさしく包み込むように支えるので、横向き寝時の脇流れを軽減し、アンダーバストはテープレスでラクなつけごこちです。

 

 

 

 ブラデリス マタニティ ノンワイヤーカシュクールブラ

 

 

◆価格:5,720円(税込)
◆カラー:全3色
◆サイズ:M(86-96)・L(93-103)・LL(100-110)
◆素材:ナイロン・綿・ポリウレタン
◆日中の使用:◯


肌ざわりのいい綿混素材が使用されているので優しいつけ心地です。ノンワイヤーなので日中、夜、授乳、卒乳後までマルチに使用することができます。
産前〜産後に変化するバストを、カップ脇のパネルがバストの大きさに合わせて収縮するのでしっかりとフィットするので、脇のお肉もしっかりとカバーしてくれるので、横向き寝時の脇流れを軽減してくれます。
授乳時にカップをめくるときに伸びやすいようにショルダーの長さを短く、後ろ身頃が長めになっています。

 

 

 

 ルルクシェル くつろぎ育乳ブラ

 

 

◆価格:3,938円(税込)〜
◆カラー:全7色
◆サイズ:S〜4L
◆素材:ナイロン・ポリエステル・その他
◆日中の使用:◯


二重のパワーネット入り2段階調節が可能なフロントホックで、離れたバスト・垂れバストを寄せてあげ、バストのお肉の逆流防止やはみ肉を元の位置に補正してくれるので、寝ている間もしっかり寄せてあげてをキープしてくれます。
バストに触れるカップ内部はコットン100%なので優しい付け心地で、シルクアミノ酸加工がしてあるので、しっとりと乾燥からもバストを守ってくれます。
出産後・妊娠・授乳中もノンワイヤーのため使用は可能ですが、必ずかかりつけの医師に相談の上でご使用してほしいと記載があります。

 

妊娠中・授乳中のナイトブラ まとめ

妊娠中や授乳中におすすめのナイトブラについてお話してきましたが、妊娠中や授乳中は赤ちゃんを育てる大切な時期ですが、お母さんのバストを守る大切な時期でもあります。

 

この時期にナイトブラをつけて、バストのクーパー靭帯や筋肉などを守ることによって、妊娠前のバストのように元通りとはいきませんが、卒乳後のバストサイズダウンを予防して、美しいバストラインを保つことができます。

 

 

妊娠中・授乳中のナイトブラのポイント
・サイズが合わないと感じたら買い替える
・苦しいと感じる締めつけの強いナイトブラは避ける
・肌が敏感になりやすいので清潔なものをつける


 

 

出産後にバストラインが変わってしまったという方は、妊娠→出産→授乳→授乳後と急激に変化するバストサイズに、胸を支えているクーパー靭帯や筋肉などがついていけずに伸びてしまうことが主な原因です。

 

乳腺組織は年齢を重ねるとともに脂肪組織に変化してくため、バストの肉質がどんどん柔らかくなっていき、脇や背中などに流れやすくなります。

 

重力の影響を受けやすい睡眠中こそ、ナイトブラをつけることによって、バストの肉が背中や脇、二の腕に流れずカップに固定されサポートされるのでムダに肉が流れません。